NEC VersaProVA93Jノートに無線LANを入れる

用意するもの

玄人指向の802.11G-MPCI(アンテナだけ使う)

インテルのPro/Wireless 2200BG

半田ごて、両面テープ、はさみなど


アンテナの加工

もったいないが、クロシコはアンテナとケーブルを使い、肝心のカードは使わない。このカードはサイズ3AでVersaProVA93Jに入らない。アンテナもそのままでは入らないので、若干加工する。加工するのは主に以下の2点。

1.メインアンテナエレメント下のアクリル板が厚いため、撤去する

2.メインアンテナ側に外部アンテナ用のコネクタがあるが、撤去する

加工を終わったアンテナは以下のようになる。コネクタ部分はリード線で短絡しておく。(左端)

アクリルを撤去し、両面テープで真鍮のエレメントを基板に貼り付けておく。これによってアンテナの特性が変化するが、大きな問題はないと思う。右のAUX側は最初からそうなってるしね。

アンテナの装着

パームレストの左中あたりは、メタライジングされていない(黒い)。ここが無線LAN内蔵アンテナ用として、シールドを落としている部分だと思われる。

コネクタ側が下になるようにセッティングする必要がある。表裏逆にすると、かなり感度が落ちる。コネクタの高さが2ミリほどあるため、段ボール+両面テープでスペーサーをつくり基板に張り付けている。

このような感じでセットすると、パームレストの突起類と干渉しない。何ら無理なく入れることができた。
右側上のテープはアンテナエレメントがNXパッドの直下になるため、絶縁のために貼ったもの。


2200BGの装着。
本体下のパネルから2200BGを装着し、ケーブルを接続する。


さてと、ここまでは難なく進みます。

マシン起動してドライバー類を入れます。無線LANは問題なく認識しますが、どうやらこれだけでは動かず、ハードウェア側で無線LANのON/OFFを行ってやらないとだめなようです。色々調べたところ、最近のものはFn+F2でそれが機能するらしいのですが、このVersaのFn+F2は死んでいます。これのコンシューマバージョンのLavieLJ700/F4は本体側面にスイッチがあってこれでON/OFFしているということがわかりました。このVersaでは、その部分はメクラ部品でふさがっています。スイッチがあるなら、コネクタがあるはずだと、そのスイッチに最も近いコネクタをテスターであたり、ON/OFFスイッチ信号と思われる一番左側のピンをGND(シャシアース)に落とすと、無線LANがONとなりました。以後、このピンをGNDに落とすごとに無線LANがON/OFFします。この変更内容は本体の電源を切っても覚えているようなので、(BIOSのCMOSメモリに書いているのでしょう)ONにしてからパームレストを戻しました。

なお、ピンの間隔は狭いので十分に注意する必要があります。また、このような改造は当然ながら自己責任となります。


電波法について

1級陸上無線技術士/1種電気通信主任技術者の立場として言わせていただければ、このような改造は違法性が高いです。無線設備の定義には送信機とアンテナが含まれています。そして、無線LANやコードレスホンなどはその無線設備が技術基準に達しているという認証の上で、免許不要の特定小電力無線局とされているわけです。ですから、このような改造を行った無線設備は特定小電力局の要件を満たさなくなり、電波法に違反します。ペナルティは3ヶ月以下の懲役、または50万円以下の罰金、だったと思います。

当方ではアマチュア無線として許される2400MHz帯のチャネルを使用し、無線局免許変更許可後にこの無線LANを動作させる予定です。従って、当方では合法的に使用できます。WEP使うとアマチュア無線としてての要件(暗号通信の禁止)を満たさなくなるという難しい問題もありますが。


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